マガジンのカバー画像

Bunka Essay

18
「Bunka Essay」では、文化・芸術についてのちょっとした疑問や気になることを取り上げていきます。
運営しているクリエイター

記事一覧

難しそうで実は親しみやすい!現代アートを楽しむためのコツ

Bunkamuraザ・ミュージアムは“観客とともに「発見」する、ひらかれた現代アート”をテーマに、2024年7月20日から東京・世田谷区の二子玉川ライズ スタジオ & ホールで『鈴木康広展 ただ今、発見しています。』を開催します。現代アートに対して敷居の高さを感じてしまう方も少なくないかもしれませんが、そこで敬遠してしまってはもったいない! 今回は、現代アートを気軽に楽しむためのポイントを、ザ・ミュージアムのスタッフへの取材を元に紹介しましょう。 現代アートとは? なぜ分か

舞曲はどのようにクラシックのレパートリーに加わったのか?

オーチャードホールと横浜みなとみらいホールの2拠点からの“東横シリーズ”として、2024年11月にスタートする『N響オーチャード定期2024/2025』。新シリーズは<Dance Dance!>をテーマに、舞曲を中心に心躍る名曲の数々を演奏します。「Bunka Essay」ではこの新シリーズをより楽しむためのポイントを、全5回に分けて掘り下げていきます。第1回では、舞曲がクラシックのレパートリーとして取り入れられ、定着していった歴史を紐解きます。 舞曲は“踊るための音楽”か

“恋する作曲家”ブラームスのロマンティシズム

2023年10月からスタートした『N響オーチャード定期』シリーズのテーマは<ブラームス・チクルス>。国内外の巨匠がタクトを振り、ブラームスの全4交響曲や「ハンガリー舞曲」などの名曲を演奏します。「Bunka Essay」ではチクルスをより楽しむことができるよう、作曲家ブラームスの特徴や魅力を全5回に分けて紐解いていきます。最終回の第5回は、ブラームスの楽曲に大きな影響を与えた、秘められた恋愛エピソードを紹介します。 実らぬ恋に生涯胸を焦がしたブラームスブラームスが作った楽曲

10人のパーカッショニストが縦横無尽に活躍!打楽器が旋律を奏でる『トゥランガリーラ交響曲』

10人もの打楽器奏者がステージに上がり、15種類の打楽器を縦横無尽に奏でる交響曲があるのをご存じでしょうか? それは “20世紀交響曲の最高峰”と称される『トゥランガリーラ交響曲』です。今回は、今年6月にオーチャードホールで開催する記念すべき第1000回定期演奏会でこの曲を演奏する、東京フィルハーモニー交響楽団の打楽器奏者の皆さんへの取材を基に、打楽器に注目しながら曲の特徴や聴きどころを紹介します。 “トゥランガリーラ”ってどんな意味? 20世紀屈指の傑作であり異色の交響曲

実は日本人好み!?ブラームスの音楽の魅力とは

2023年10月からスタートした『N響オーチャード定期』2023/2024シリーズのテーマは<ブラームス・チクルス>。国内外の巨匠がタクトを振り、ブラームスの全4交響曲や「ハンガリー舞曲」などの名曲を演奏します。「Bunka Essay」ではチクルスをより楽しむことができるよう、作曲家ブラームスの特徴や魅力を全5回に分けて紐解いていきます。第4回は、これまで注目してきた作曲家としてのバックグラウンドをふまえ、ブラームスの楽曲の特徴と魅力について改めて迫ります。 古典派の様式

知れば歌舞伎がもっと分かりやすくなる!演目の種類と見どころ

映画にサスペンスやラブロマンスなどのジャンルがあるように、歌舞伎にも「演目」という作品を分類するカテゴリーがあります。この演目について理解しておけば、自分が見たい作品を選びやすく、歌舞伎鑑賞を楽しむ道しるべにもなります。今回は、成立期からの歴史を振り返りながら、歌舞伎における演目の種類や見どころを紹介します。 歌舞伎の成り立ちから分類されていった演目歌舞伎の始まりは、慶長8年(1603)に出雲の阿国という女性が始めた「かぶき踊り」とされています。これは、世の中の常識に反抗し

“ベートーヴェンの後継者”ブラームスとロマン派音楽の関係は?

2023年10月からスタートした『N響オーチャード定期』新シリーズのテーマは<ブラームス・チクルス>。国内外の巨匠がタクトを振り、ブラームスの全4交響曲や「ハンガリー舞曲」などの名曲を演奏します。「Bunka Essay」ではチクルスをより楽しむことができるよう、作曲家ブラームスの特徴や魅力を全5回に分けて紐解いていきます。第3回は、ブラームスが分類されているロマン派音楽の定義や特徴、そしてブラームスとロマン派音楽の作曲家たちとの関係について解説します。 ロマン派=ロマンテ

Bunkamuraも開設!文化芸術×メタバースの可能性と未来とは

現実に近い特徴を持つ3次元の仮想空間での行動やコミュニケーションを可能とし、2030年には世界市場が79兆円規模まで拡大すると予測されている「メタバース」。その新しい可能性に注目した企業や団体が次々とメタバース事業に参入する中、Bunkamuraも2024年から文化芸術をバーチャル空間で楽しめるメタバースを開設します。従来のリアル空間での文化芸術体験と何が異なるのか? Bunkamuraと三社でメタバースを共同開発したNTT ArtTechnologyと大日本印刷(DNP)へ

一度聴くと耳に残る名曲の宝庫!モーツァルトのオペラの魅力とは

交響曲から室内楽まで幅広いジャンルで名作を数多く残し、クラシック音楽の作曲家の中でも特に高い人気を誇るモーツァルト。しかし彼の「オペラ」に触れたことのない人は、意外と多いようです。そこで今回は、2024年2月21日~25日にめぐろパーシモンホールで開催する『魔笛』上演の前に、初心者でも楽しめるモーツァルトのオペラの魅力を紐解いていきましょう。 オペラの誕生から モーツァルトの登場までオペラとは、音楽と歌(時にセリフ)による表現でストーリーが進行する舞台芸術です。そこにはドラ

実は気軽に足を運べる!ギャラリーの楽しみ方

アートを鑑賞できる代表的な場所として、美術館のほかにギャラリー(画廊)があります。しかし、ギャラリー特有の空気感に緊張を感じ、何となく入りづらいと思っている方も少なくないのでは? そうした敷居の高さを払拭できるよう、今回はギャラリーがどんな空間で、どうやって楽しめばいいか解説しましょう。 美術館とギャラリーの違いは? 魅力は“作品や作家との近さ”ところで、美術館とギャラリーは何が違うのでしょう? いずれも絵画などの芸術作品が展示され鑑賞できる空間ですが、美術館が作品を収集・

交響曲以外にも名曲がたくさん!ブラームスの豊かな音楽世界(ブラームスを深く楽しむ②)

2023年10月からスタートした『N響オーチャード定期』新シリーズのテーマは<ブラームス・チクルス>。国内外の巨匠がタクトを振り、ブラームスの全4交響曲や「ハンガリー舞曲」などの名曲を演奏します。「Bunka Essay」ではチクルスをより楽しむことができるよう、作曲家ブラームスの特徴や魅力を全5回に分けて紐解いていきます。第2回は、交響曲以外でも数多くの傑作を残したブラームスの意欲的な作曲活動に迫ります。 ブラームスの魅力は交響曲のみにあらずドイツ古典派音楽の伝統を受け継

映画の中だけじゃない!“ウェス・アンダーソンすぎる”風景って何だろう?

2023年4・5月の天王洲・寺田倉庫での展覧会が大きな話題となり、11月25日(土)から渋谷のヒカリエホールでの再開催が決まった『ウェス・アンダーソンすぎる風景展 in 渋谷 あなたのまわりは旅のヒントにあふれている』。この展覧会のテーマである“ウェス・アンダーソンすぎる風景” について、今回は紐解いていきましょう。 “ウェス・アンダーソンすぎる”ってどういうこと?『ウェス・アンダーソンすぎる風景展 あなたのまわりは旅のヒントにあふれている』は、188万人以上のフォロワーを

パリの文学賞「ドゥマゴ賞」とは?

Bunkamuraでは文化・芸術の発信だけでなく、新たな文化の担い手や才能の発掘も積極的に行っています。その一環として毎年開催しているのが「Bunkamuraドゥマゴ文学賞」です。今回は、この賞が誕生した背景と、その元となったパリの文学賞「ドゥマゴ賞」のルーツに迫っていきます。 カフェと文学にどんな関係がある?Bunkamuraの開業1周年にあたる1990年9月3日に創設された「Bunkamuraドゥマゴ文学賞」。既成の概念にとらわれることなく、常に新しい才能を認めて発掘に

ピアノの詩人、ショパンの音楽をもっとよく知る3つのキーワード

39年間という短い生涯においてピアノに魅せられ続け、ピアノを用いる曲だけを作った19世紀の作曲家ショパン。彼が残した音楽といえば、「別れのワルツ」や「ノクターン」のように、耳に心地よい甘く繊細なメロディが印象的ですよね。そんなショパンの作曲家としての特徴や音楽の魅力を、3つのキーワードからさらに紐解いていきましょう。 キーワード① サロン文化とピアノ小品1810年にポーランドに生まれたショパンは、ほとんど独学でピアノの才能を伸ばし、即興演奏を得意とする天才ピアニストへと成長